2012年3月30日金曜日

ろうけつ染めのプロセス



こんにちは 染色の桂川です。
先日も「道具」の中で触れましたが、また少し「ろうけつ染め」の技法を紹介します!

染色とは、生地に染料液を染みこませてゆく技法です。
一度染料がついてしまうと、後戻りができません。
ですので、絵を描いているように見える私の作品も手順や行程がすごーーーく複雑なんです。

わからなくならないように、最初に原寸大の下図を行程を確認しながら紙に丁寧に描いていきます。






そして、布にトレースした後、蝋を筆で置いていきます。

左が最初に蝋を置いた状態  染色と蝋置きを繰り返していった状態



       
















アイロンで温めながら わら半紙にしみ込ませて、蝋を落としてゆきます。













途中段階は、こんな感じです〜 完成したものは、8月の展示にて披露します!お楽しみに!



2012年3月29日木曜日

染 土屋直人


紗貼り

教室の方が紗貼りをしている処と紗貼りが済んだ処の画像です。
下の画像は「地白型」で、繋ぎ部分がまだ残っている状態。
使う塗料は金属用のラッカーを使います。
シンナーで塗りやすい濃度まで薄め、紗が縦横真直ぐになるよう
塗って行きます。
刷毛の動かしかた、向き、力の入れ方で中々ビシッと 貼れないものです。
マ〜〜、コツはあるのですが、それは次回と言う事で。


2012年3月28日水曜日

有線七宝の「線」











こんにちは 頼高です。


私は山形県に住んでいるのですが、もう3月も終わりだというのに、まだときどき雪が降ります。早く春が来てほしいです。


さて、本日は有線七宝の「線」について紹介します。


私が主に作品に使っているのは七宝焼きの中の「有線七宝」という技法です。


有線の線は銀線のことです。


土台の上に細い純銀のリボン線を立て、その隙間や上に釉薬を置いて焼成し、最後は砥石で表面を研ぎ、銀線を出します。線を立てることで仕切りができ、色同士が混ざってしまうのを防ぎます。



銀線をしっかり立てないと、色が混ざったり、最後に砥石で研いだときに、いつまでも銀線が出てこなかったりします。焼成したときに、炉の温度が高すぎたり、炉に入れる時間が長すぎたりすると、銀線が倒れてしまったり、溶けてなくなったりします。(苦労して立てた銀線が一瞬にして溶けて消えてしまうと、ショックでしばらく立ち直れません…)



銀線でなく、金線を使うこともあるようですが、高価すぎるので私はまだ一度も使ったことがありません。


いつか、金のリボン線を使って作品を作ってみたいです。


写真、分かるでしょうか…手前は銀線を立てて焼成した状態です。魚の鱗と尾の部分です。因みに、銀線はトイレットペーパーの芯に巻いて、必要な分を切って使っているのですが(先生に教わった方法)トイレットペーパーの芯なの?!と友達に嫌がられたことがあります。でも使いやすいんですよ。。







2012年3月27日火曜日

絣(かすり)

織物の小島秀子です。

私の大好きな絣のお話をします。

私の場合はスズランテープ(荷造り紐)を使って、糸を括ります。
括った部分を防染して、あとは好きな色に染めて行きます。
何度も括り直したり色を重ねる事もあります。
括る部分は糸の本数と、染める長さで全て計算します。
織物は柄を全て、一度数字に置き換えるのです。

ちなみに、色も数字に置き換えます。
染料名と濃度です。
例えばYellow G 3%+BlueG 1%、こんな感じです。

絣を括る時は、どこの柄か分かるようにスズランテープの色で種分けして行きます。
なので、いろいろな色のスズランテープを集めています。







2012年3月26日月曜日

当金(あてがね)

長谷川です。

金属工芸のなかでも鍛金(たんきん)に使う道具といったら、金槌と当金(あてがね)。
このセットが鍛金仕事での主役になります。
今回、紹介するのは当金です。
材料は炭素鋼。硬い金属を加工する人は焼き入れをして硬さを出します。


□ 当金
このように立てて使います。(紹介のために複数刺してますが、通常は1~3本ほどです。)
キラキラ磨かれている面に板金をのせ、金槌で叩いて形を作り出していきます。
頭の形状によって生まれてくる形が違うので、
いろいろな形状の当金があればあるほど、表現の幅が広がります。


ところで、
頻繁に使われている当金は、電車の線路のように常に磨かれている状態になっているんです。

大学の頃は「光っている当金=使いやすい当金」ということで、
取り合いになっていたのがイイ思い出です。

2012年3月25日日曜日

塩ビパイプ

陶の角谷です。

普段自分で使用している道具はろくろや窯等の必要機器もありますが
今回は脇役の脇役、舞台袖の黒子のようなグッズを紹介します。

私の父はこじんまりとした配管設備の会社をやっております。
小さな頃父の営んでいるその会社の倉庫で埃と鉄錆の匂いを
嗅ぐのが大好きでした。
全く関係ない話からはじまりましたがその父親の仕事道具に
由来しているもので配管に使用する継ぎ手というものがあります。
それをよく利用しております。

素材は塩ビのパイプ。使いやすいサイズにカットしてあります。
入れ子になってます。
これでお菓子の型抜きのようにしたり曲面を使って型代わりに使ったりと意外と
便利なんです。

2012年3月24日土曜日

染の坂田峰子です。

はじめに「道具」というより「材料」に近い「糊」です。

糯粉と糠で出来ています。粉を練って、蒸して作ります。
このまま使えば「防染糊」。
















この糊に「染料」を入れると「捺染糊」になります。
















この糊を伸ばす「ヘラ」です。
出刃べラと言います。ゴムのついた物もあります。
















型染めでは型紙で糊置きしますが、
私はこのヘラで型を使わずに捺染糊を生地に置いていくのです。


2012年3月23日金曜日

紡毛機











織の加藤富喜です。


紡毛機をご紹介します。


羊の毛に撚りをかけて糸に紡ぐ道具です。
毎日、毎日、糸を紡いで京枠に巻き取った糸がたくさん出来てくるとうれしくなって1人にんまりしています。

2012年3月22日木曜日

伸子(しんし)



染の大木夏子です。

  染色で使う道具を紹介します。
『伸子』(しんし)です。
型染めでは、型付けしてから生地がたるまないように上下を張り手という道具でとめます。また生地の横方向からもたるみをとり、ピンと張らなければなりませ ん。その後糊の乾燥と共にゆがみが生じてくるので、それを防ぐために『伸子』を使います。竹の細い棒の両ほうの先端に小さな針が出ています。この針を生地 の裏から〝みみ〟に合わせて布が弛まないように等間隔につけていきます。
使っていると生地幅によって弓のように曲がりますが、また水に漬けるとまっすぐになります。



2012年3月21日水曜日

型を彫る「刀」

染色 土屋直人

型染には「型紙」が必要です。
基本的な擦り込みから捺染まで「型」を大切にします。
切り抜くので、彫刻刀でも代用出来るんですが、
私にはこの「刀」でないと何だか落ち着かないのですね。
今では販売していない「白軸NTカッター」。
黒軸の物より持ち手がちょうど良い重さなんです。
「刃」は研ぎます。
新品で2センチほどの刃も短くなって軸受けで支えるのが
難しくなるまで使います。
型を彫っていて、切れ味が悪くなるとシャカシャカと研ぐのです。

2012年3月20日火曜日

乳鉢と刷毛



染の森田麻里です。


私は顔料を使って白生地の上に模様を染めています。


顔料は色の粉です。


粒子の粗い色の粉を布に染まりやすくするために、乳鉢で細かくすります。


その後、ドロドロの液状絵の具にするために豆汁(ごじる)という大豆のしぼり汁を加えて更によく練ります。顔料を水で溶いたのでは布に対して接着力がないので、乾くとたんぱく質が固まる豆汁を使います。豆汁を加える量で色の濃淡を調節して絵の具は完成です。


そして毛足の短い小さな刷毛で色をつけていきます。


さらっと塗るのではなく、布の繊維の奥までしみ込むようにしっかりと顔料をすりこみます。


便利なものがあふれている時代に、昔ながらの方法を守って染めています。


2012年3月19日月曜日

鏨と福槌

「福槌」(左)と「鏨」(右)
「鏨」 


こんにちは、鈴木祥太です。


今回は彫金仕事をするうえでよく使用する鏨(タガネ)と福槌(フクヅチ)の紹介です。
鏨(タガネ)は、金属に模様や文字などの彫りを入れたり、打ち出す際などに用いられます。
炭素鋼や特殊鋼で出来ていて、先端を必要な形に成形し、福槌で打ち使用します。
打ち出しの際に木の鏨を使うこともあります。
制作において必要になれば作り足すので、いつのまにか様々な形の鏨が何十本にも増えてしまいます。


福槌は短くふっくらしていることから「オタフク」とも呼ばれます。
柄の部分は握りやすさを考え手になじむように形作るのですが、人によって長かったり、やたらぽってりしていたりと個性が出ます。




2012年3月18日日曜日

綴織(つづれおり)の不思議






☆今日は「綴織」の道具についてちょっと説明します☆
綴織作家の鶴田昌子です


綴織(つづれおり)ってなあに??
・・・・綴織とは簡単に言うと
「自由に自分の描きたい絵・デザインを1枚の織物として描く織技法の1つ」
俗にいう タペストリー です







↑【綴織に欠かせない道具たち】↑
織物といっても、均等に気持ちよくパッタンパッタンと
織っていくことができない綴織は
こんな鋭利な道具を使って、織っているんです
(織り出したい箇所に糸を部分的に入れ、詰めていきます)







↑【影の力持ち】↑
実はとっても役に立つのが・・・
小腹が空いた時のケーキ!  

ではなくて
☆フォーク☆
既製品の道具では収まらない細かい箇所には
フォークで糸を押し込んでいきます







↑【下では足をバタバタ】↑
上で腕・指を動かしている一方
下では足でペダルを踏んでいます

踏むことにより、糸を織り込む場所が異なり
交互にタテ糸とヨコ糸が絡んでくれるんです

・・・・ピアノみたいですね☆







2012年3月17日土曜日

筬(おさ)

染織の小島秀子です。




これは筬といいます。
織物を織る時に、経糸(たていと)の密度を保つ為と、織り込む(打ち込む)為に使います。織物の密度に合わせて私は8羽(はちは)から、60羽(ろくじゅっぱ)まで持っています。
私の使っている織物の道具は全て鯨尺で作られていまして、この筬の数字は1寸の間に何羽あるかで表示されています。ちなみに1寸は約3、77㎝です。
一番細かい60羽は、3、77㎝に60の隙間があります。
普通はこの筬目の中に2本づつ、経糸を通します。
私の場合、絹の着物で50羽から60羽を使います。50羽の筬を使った時は1寸に100本の経糸が通る訳です。着物の幅は1尺5分くらいなので、経糸は全部で1050本になります。筬は竹で出来ていますが、現在日本では筬を竹で作る職人さんがいなくなってしまい、ステンレスで作られています。ステンレスだと、重くて、作業の時にいろいろ具合が悪いことがあったり、絹糸に負担がかかったりします。そして織る時のカーンカーンと、軽くて乾いた気持ちのいい音や感触はなんと言っても竹が一番です。糸を通す時も、ステンレスだと光って眼が疲れます。私の竹筬は30年前くらいに買った物です。新しく買うとステンレスになってしまいます。京都に竹筬保存研究会と言う物も出来て復興に勤めてくれています。そこで、修理はしてくれるようになったので、まめに修理に出して大事に使っています。


一番粗い8羽、ステンレス製

 
一番細かい60羽、30年使っています


2012年3月16日金曜日

彫金のピンセット。


   

   この状態で火をあてて、ロウを流したり。         宝石などの石座作りとか




普段、使う道具を紹介。。

ピンセットかなと。

コレクションといいつつも。

変わったピンセットがあるかというと微妙だけど。

普段のロウづけ、爪をたてるもの、重心をはかるもの・・・

固定させるためにピンセットの先端を変形させたりしたもの。


もらったものもたくさんありますが。

もともと、ピンセットを集めてしまう習性がありまして。。。

この他にも予備が。


使い勝手はかなりいいんですよ~。








2012年3月15日木曜日

陶芸といえば!!轆轤でしょう~

こんにちは 佐藤です

やはり陶芸といえば・・・

1990年の大ヒット映画『ゴースト/ニューヨークの幻』

でお馴染みとなった?

轆轤を思い出す方も多いと思います。


私の作業は基本轆轤で行います

まず轆轤で分厚く磁器土を

器物の形にするところから始まります

そこから高台(こうだい)を削りだし

器物の表面のエッジを超鋼カンナで掘り出してきます

工程については 磁器物と土物では少し違うかと思いますが

そこはまた後日・・・



この轆轤は電動轆轤、電気でモーターを動かしています

もともと轆轤は蹴轆轤(けろくろ)モーターの変わりに

脚力を利用して鏡(天板)を回していました

昔の人は今より大変な作業だったのは間違いありません

でも現在も蹴轆轤で作業されている作家さんもいますよ~

一概にどちらがいい、悪いではありません。

ちなみに・・・私は挽きも削りも右回転でおこないますが

大陸では逆回転という噂もあります





この轆轤は学校を卒業する際に窯は借りても轆轤は自分のものでやれという教授の

教えを守り?!信じ?!教室の初給料で買った11年ものの大切な相棒となります

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2012年3月14日水曜日

ろうけつ染めの道具たち

染色作家の桂川美帆です。
私は主に、ろうけつ染めで作品を制作しています。
ろうけつぞめ、、? 難しそうに聞こえるかもしれませんが、
「溶かした蝋を、布に塗って、防染する」という、とってもシンプルな技法です。




愛用の蝋鍋と電熱器。
至って普通の道具ですが、これがなくては始まりません。

写真は、お鍋で蝋を温めているところです。
さらさらの液状になったら筆
で布につけてゆきます。












白い部分が生地白です。
濡れたように色がベージュになっている部分が、蝋を塗った
ところ。
蝋が付いている部分は、染料が染み込まなくなります。
囲われた内側を染めて、乾いたらまた蝋を置き、また染めて、また蝋を置き、また染めて〜〜〜
薄い色から順に、色面の数だけこの行程を繰り返します。







ちなみに、こんなハンモックみたい感じに吊るして作業してます。

この布をはさんで引っ張っている木は、張り手と言います。
蝋が染み込んだ布は、すごい重いので、腕がムキムキになります、、、。





















2012年3月13日火曜日

釉薬とホセ











こんにちは 頼高です。
私は七宝焼き(有線七宝)という技法で作品を作っているのですが、本日は七宝の道具を少し紹介します。

写真左上のまあるいケースに入っているのが、七宝の釉薬(絵の具)です。釉薬はものすごく細かいガラスの砂みたいなものです。色々な色があり、粒子の細かさによっても色が少し違います。





お米を研ぐときのように、水が透明になるまで何度も洗って不純物をなくしてから、糊を混ぜて使います。焼く前と焼いた後で色が変わるところが、難しくて面白いところです。



右の棒は、釉薬をのせるときに使うもので、「ホセ」といいます。


竹の割り箸などを自分で削って作ります。


使いづらいな~と思った時は、カッターナイフでちょこっと削って、好みの形や細さにできるところが好きです。大学の頃から使っているホセには特に愛着があります。









頼高純音

2012年3月12日月曜日

超硬カンナ



















陶芸の中でも磁土というのはとても固い素材です
それを削るための道具です

超合金でできています

鉄製では 刃がこぼれてしまいます
その鉄分が白い磁土に付着し
焼き上がった作品に
白磁のはずが ほくろのような黒い点が現れてしまう
というような事が起こってしまいます

超硬カンナなら削っている最中に刃がこぼれるようなことはありません
そしてとてもきめ細かく美しく削ることができます



でも 不注意で落としたりして欠けさせてしまうことがあるので
とても大切に扱っています


白磁制作 http://www.izming.com
泉 さやか

2012年3月11日日曜日

都美 展示室模型出来ました。

「東京都美術館 公募展示室 2階3棟」の模型を作製しました!
これから各作家が同じ縮尺で制作した作品を持ち寄り、
展示全体のデザインや当日の搬入方法を検討していきます。
展示当日のイメージが創造できる嬉しい瞬間です^^

□ 1/50スケール展示室模型
横に出ている8枚の壁が可動壁です。
展示状況によって壁の位置を変更することが出来ます。

可動壁を外した状態。

展示会議などで持ち運ぶことを考えて、
模型は分割できるようになっています。