木漆工芸の北原進です。
今日はわたしの作品のなかから、厨子のお話です。
京都金閣寺の修理の仕事のため、漆工職人として京都に長期滞在していた頃、
休みの日にはよく神社仏閣を見てまわっていました。
そのうちに自分にも木と漆でなにかできることはないかと思うようになり、
そこからわたしの厨子づくりがはじまりました。
あれから20年余、試行錯誤を繰り返しながらいろいろな厨子を作ってきましたが、
ふたつとして同じものはありません。
続けることから見えてくるものがあると思うし、もっと言えば、
続けることからしか見えてこないものがあると思うのです。
今日も、そしてこれからも、自分の ”ものづくり” に真摯に取り組んでいきたいと思います。