2012年3月24日土曜日

染の坂田峰子です。

はじめに「道具」というより「材料」に近い「糊」です。

糯粉と糠で出来ています。粉を練って、蒸して作ります。
このまま使えば「防染糊」。
















この糊に「染料」を入れると「捺染糊」になります。
















この糊を伸ばす「ヘラ」です。
出刃べラと言います。ゴムのついた物もあります。
















型染めでは型紙で糊置きしますが、
私はこのヘラで型を使わずに捺染糊を生地に置いていくのです。


2012年3月23日金曜日

紡毛機











織の加藤富喜です。


紡毛機をご紹介します。


羊の毛に撚りをかけて糸に紡ぐ道具です。
毎日、毎日、糸を紡いで京枠に巻き取った糸がたくさん出来てくるとうれしくなって1人にんまりしています。

2012年3月22日木曜日

伸子(しんし)



染の大木夏子です。

  染色で使う道具を紹介します。
『伸子』(しんし)です。
型染めでは、型付けしてから生地がたるまないように上下を張り手という道具でとめます。また生地の横方向からもたるみをとり、ピンと張らなければなりませ ん。その後糊の乾燥と共にゆがみが生じてくるので、それを防ぐために『伸子』を使います。竹の細い棒の両ほうの先端に小さな針が出ています。この針を生地 の裏から〝みみ〟に合わせて布が弛まないように等間隔につけていきます。
使っていると生地幅によって弓のように曲がりますが、また水に漬けるとまっすぐになります。



2012年3月21日水曜日

型を彫る「刀」

染色 土屋直人

型染には「型紙」が必要です。
基本的な擦り込みから捺染まで「型」を大切にします。
切り抜くので、彫刻刀でも代用出来るんですが、
私にはこの「刀」でないと何だか落ち着かないのですね。
今では販売していない「白軸NTカッター」。
黒軸の物より持ち手がちょうど良い重さなんです。
「刃」は研ぎます。
新品で2センチほどの刃も短くなって軸受けで支えるのが
難しくなるまで使います。
型を彫っていて、切れ味が悪くなるとシャカシャカと研ぐのです。

2012年3月20日火曜日

乳鉢と刷毛



染の森田麻里です。


私は顔料を使って白生地の上に模様を染めています。


顔料は色の粉です。


粒子の粗い色の粉を布に染まりやすくするために、乳鉢で細かくすります。


その後、ドロドロの液状絵の具にするために豆汁(ごじる)という大豆のしぼり汁を加えて更によく練ります。顔料を水で溶いたのでは布に対して接着力がないので、乾くとたんぱく質が固まる豆汁を使います。豆汁を加える量で色の濃淡を調節して絵の具は完成です。


そして毛足の短い小さな刷毛で色をつけていきます。


さらっと塗るのではなく、布の繊維の奥までしみ込むようにしっかりと顔料をすりこみます。


便利なものがあふれている時代に、昔ながらの方法を守って染めています。


2012年3月19日月曜日

鏨と福槌

「福槌」(左)と「鏨」(右)
「鏨」 


こんにちは、鈴木祥太です。


今回は彫金仕事をするうえでよく使用する鏨(タガネ)と福槌(フクヅチ)の紹介です。
鏨(タガネ)は、金属に模様や文字などの彫りを入れたり、打ち出す際などに用いられます。
炭素鋼や特殊鋼で出来ていて、先端を必要な形に成形し、福槌で打ち使用します。
打ち出しの際に木の鏨を使うこともあります。
制作において必要になれば作り足すので、いつのまにか様々な形の鏨が何十本にも増えてしまいます。


福槌は短くふっくらしていることから「オタフク」とも呼ばれます。
柄の部分は握りやすさを考え手になじむように形作るのですが、人によって長かったり、やたらぽってりしていたりと個性が出ます。




2012年3月18日日曜日

綴織(つづれおり)の不思議






☆今日は「綴織」の道具についてちょっと説明します☆
綴織作家の鶴田昌子です


綴織(つづれおり)ってなあに??
・・・・綴織とは簡単に言うと
「自由に自分の描きたい絵・デザインを1枚の織物として描く織技法の1つ」
俗にいう タペストリー です







↑【綴織に欠かせない道具たち】↑
織物といっても、均等に気持ちよくパッタンパッタンと
織っていくことができない綴織は
こんな鋭利な道具を使って、織っているんです
(織り出したい箇所に糸を部分的に入れ、詰めていきます)







↑【影の力持ち】↑
実はとっても役に立つのが・・・
小腹が空いた時のケーキ!  

ではなくて
☆フォーク☆
既製品の道具では収まらない細かい箇所には
フォークで糸を押し込んでいきます







↑【下では足をバタバタ】↑
上で腕・指を動かしている一方
下では足でペダルを踏んでいます

踏むことにより、糸を織り込む場所が異なり
交互にタテ糸とヨコ糸が絡んでくれるんです

・・・・ピアノみたいですね☆