2014年12月20日土曜日

「いろに想う」を終えて

ガラスの田原です。
「いろに想う」も、無事に会期を終了することができました。
お越し下さった方、遠方から応援して下さった方々、ありがとうございました。



今回のいろというテーマは、一見わかりやすいようですが、
特定の素材を扱い、追及する制作を行っている今回のメンバーにとっては、
それぞれで難しいところや、考えさせられることも多いテーマだったと思います。

私自身も、見えている色彩としての色の他にも、
ガラスのいろはあるのかもしれないと、
考えるきっかけとなりました。

他の素材と並べ、見比べることにより、面白さも増した気がします。



気がづけば今年もあと少しとなりました。
来年も、どうぞよろしくお願い致します。


2014年12月19日金曜日

展示会を終えて

 11日間にわたった都美術館での展示会も盛況のうちに終了致しました。
多くのお客様から「素敵な展示会でしたね!」とのお言葉を賜わり、私達も
今後の制作の励みとなりました。
ここに、来場なさってくださった皆様にお礼を申し上げます。
本当に有難う御座いました。
 今回、私が出品した作品の一部では
ありますが、紹介します。

 色ということが、テーマでしたが普段の仕事が色を主体にはしていないので
、音色ということで音を感じられるような石瓷俑壷に仕上げました。
持ってる楽器はパートドヴェールで仕上げました。そこに色ガラスで少し着色しました。また、素地にも着色して
普段とは、違う表現となったと思います。
 この作品は天使を飛ばせてみました。
聖職〜聖色?とあいなりました。^_^


 聖者の行進といっところでしょうか?
少しでも、色?を感じられれば幸いです。
 来年はこの会の展示会はお休みですが、次回また皆様に、より良き作品を
お見せできるよう、日々精進していきます。皆様方の益々の応援を宜しくお願いいたします。
次回また、お会い出来るこてを楽しみにしています。
有難う御座いました。             雪ノ浦









2014年12月18日木曜日

森田麻里のいろ 



「いろに想う」おかげさまで無事に会期を終えることができました。
ご来場下さいました皆様、応援して下さいました皆様、ありがとうございました。

今回私は帯地3点を出品しました。ご覧ください。


























「夏の光」  麻
以前ブログで型紙をご紹介しました。ミニヒマワリとデルフィニウムの模様です。小さな花の集まりはアジサイではなくて、植物園の温室で見たオレンジ色の花です。
夏の光の中に咲いている花を白地の麻に染めました。3点の中で一番私らしいという感想をいただきました。



























「こころ」  絹  
白いユリを見ながら模様を考えましたが、たくさん色をいれました。賑やかなユリになりましたので、地色は薄い静かな色にしました。ユリの花を見ていると心が落ち着くような気がします。




「庭」  絹                                            
家のベランダにある鉢植えのペラルゴニウムと金平糖の花(正式名称調べました:ヒメツルソバ)を組み合わせた模様です。一つの型を上下反転させてつなげてみました。複数の植物を組み合わせる模様は、花束やリースを作るような楽しさがあります。


この1年は いろ について改めて考える良い機会となりました。20年以上染物を続けてきて徐々に自分の いろ が確立されてきたのかもしれません。より深く探究していきたいと思います。
今後ともよろしくお願いいたします。   森田麻里



 
                                                               
















2014年12月17日水曜日

展覧会を終えて…桂川美帆

染色作家の桂川美帆です。

この度の「いろに想う」では、沢山の方にお越し頂けましたこと大変嬉しく思います。

三回目の開催となる今回、テーマとなったのは「いろ」でした。

以前にも書きましたが、自然界にある色同士の組み合わせから刺激を受けて、
色の響き合いを大切に、心に染み入るような色の情景を私なりの世界観で表現しました。



日が暮れ、道すがら物思う、しっとりとした時間、考えが揺さぶられる まどろみの「いろ」。

冴える日の光、もしくは雨に霞む朝、露に濡れる鮮やかな植物が不安な心に新しい始まりを告げる、それはカーテンに投影されて、「いろ」が滲む。

光の祝福、胸が高鳴るような生命の「いろ」、月の光も同様に、星座が遊ぶ。

遠くはまだ明るくて、さびしそうに目を瞑る花達、束ねて窓辺に飾る、夜の「いろ」は輝度を増して。

見えない「いろ」の入り口は夜に開く、今晩は、宇宙の軌道に花を手向けて眠ろう。


言葉ではうまく伝えられない日々の中の「いろ」を、私なりに表現しました。


観ていただいた方の心に、少しでも響くものがあれば幸いです。

お越し頂いた皆様、本当にありがとうございました。
東京都美術館という場で、自分の表現したいことをしっかりと出来るのは恵まれたことだと思います。今回の展覧会を糧に、これからも作品と共に成長していきたいと思います。
ありがとうございました。

桂川美帆



2014年12月16日火曜日

展覧会を終えて

陶器の濱野です。

今回初の参加で一年間メンバーのみなさんと交流を深め、一つのかたちにした”いろに想う”も遂に終了しました。


大学を出てから美術館での展示は初めてだったので、改めて規模の大きさに驚きました。

また、作品のタイトルは”4000”だったのですが、私は古代遺跡のような”昔からずっとあるモノ”に興味があり。
割れたり、壊れていても人を惹きつけ、何百、何千年後の現在にも存在し続けています。
陶芸作品は土を焼締ているため、余程のことがない限り自然に帰りません。
なので、自分の作品もいつか誰かが壊れて欠片になっていたとしても拾ってくれて、”なんだこれは?”と興味を持ってくれたら良いなと思い、このタイトルをつけました。


たくさんのお客様に作品を観て頂けたこと、素材や年齢も違うメンバーと一年かけて一つの展示を準備したこと。それをやり遂げたことに達成感でいっぱいです。

今後の制作の糧となる良い経験でした。
メンバーのみなさん、そして、都美術館のみなさん、会場に足を運んで下さったみなさん。
本当にありがとうございました。


2014年12月15日月曜日

広幅に染める 『終りに』


仕事として広幅を主に型染めしているのだが、用途がブラウスに仕立てられるわけで、
あまり突飛な色使いにはなりません。地味なんですね。
黒を基調として、グレー、紺、深緑等。
服地の色は景気にものすごく左右されます。
戦後、日本中が上り調子の時代にはカラフルな服が長年流行っていました。
最近は、不景気ではないのでしょうが、そこそこ景気で
黒っぽいものが20年続いています。

真っ赤な服地、作ってみたいけど、
難しいところです。
今回の展示もグレー調の広幅を4点出品しました。

終りにあたり、
今回の会場構成で『SHIMA ART&DESIGN PROPOSAL』には大変お世話になりました。
個々の作品が色をテーマにまとまり、調和のある展示となりました。
感謝申し上げます。
又、お忙しい中、ご来場いただいた皆様に御礼申し上げます。
ありがとうございました。

2014年12月14日日曜日

本展によせて・・・

本展は多方面の方から応援いただきました。
今回は朝日新聞文化財団より助成金を頂くことができました。
その際にも推薦文を書いてくださいました
東京国立近代美術館工芸課長 唐澤昌宏 先生より 本展への期待を込めて寄稿していただきました。
この場をお借りしまして 御礼申し上げます。
以下、会場に掲示いたしました「本展に寄せて」をご紹介させていただきます。


「いろに想う」展に寄せて

グループ「月火水木金土日」は、創作活動に対する意識の高い工芸作家が集い、展覧会やワークショップなどを通して、「工芸」の魅力や芸術作品としての可能性を広く提案する積極的で真摯な活動を行っている。
 今回、東京都美術館を会場として開かれる「いろに想う〜color of material〜」展は、このグループの第3回目の企画展として開催される。本展は、東京都美術館の「都美セレクショングループ展公募」の企画審査に合格した内容であるとともに、過去2回の企画内容から考えても、大きな期待が寄せられている。
 彼らは、表現としての「工芸」を、より身近なものにしようと取り組んでいる。そして、それをパブリックな空間という公益な場での活動と、個人作家としての活動との両立をはかるという新しいスタイルを模索しつつも、確実な歩みを行ってきている。
 彼らが企画する展覧会が優れているのは、第三者的な立場の者が企画し受け身的に開催するものとは異なり、企画・構成を行うデザイナーとの話し合いを繰り返し、作り手の言葉をダイレクトに反映させる内容を目指しており、鑑賞者にも作り手たちの想いが直接的に伝えられるところにある。
 また、構成メンバーにデザイナーを加えることにより、伝統的な技術(技)に裏付けされた彼らの作品が、アートディレクションによって作家自身が気づかなかった新たな持ち味が引き出され、さらなる美しさや魅力を語りはじめるという、相乗的な作用を見せるところにある。
 社会情勢の厳しい昨今、若手作家の発表の場も限られてきている。その厳しい状況の中においても、確実な歩みを見せる彼らの活動には一層の期待が寄せられている。彼らの活動が今後も継続して行われることは、作家自身の成長とともに、工芸の素晴らしさが広く周知されるという期待が大きく膨らむことに繋がるのである。