2014年12月14日日曜日

本展によせて・・・

本展は多方面の方から応援いただきました。
今回は朝日新聞文化財団より助成金を頂くことができました。
その際にも推薦文を書いてくださいました
東京国立近代美術館工芸課長 唐澤昌宏 先生より 本展への期待を込めて寄稿していただきました。
この場をお借りしまして 御礼申し上げます。
以下、会場に掲示いたしました「本展に寄せて」をご紹介させていただきます。


「いろに想う」展に寄せて

グループ「月火水木金土日」は、創作活動に対する意識の高い工芸作家が集い、展覧会やワークショップなどを通して、「工芸」の魅力や芸術作品としての可能性を広く提案する積極的で真摯な活動を行っている。
 今回、東京都美術館を会場として開かれる「いろに想う〜color of material〜」展は、このグループの第3回目の企画展として開催される。本展は、東京都美術館の「都美セレクショングループ展公募」の企画審査に合格した内容であるとともに、過去2回の企画内容から考えても、大きな期待が寄せられている。
 彼らは、表現としての「工芸」を、より身近なものにしようと取り組んでいる。そして、それをパブリックな空間という公益な場での活動と、個人作家としての活動との両立をはかるという新しいスタイルを模索しつつも、確実な歩みを行ってきている。
 彼らが企画する展覧会が優れているのは、第三者的な立場の者が企画し受け身的に開催するものとは異なり、企画・構成を行うデザイナーとの話し合いを繰り返し、作り手の言葉をダイレクトに反映させる内容を目指しており、鑑賞者にも作り手たちの想いが直接的に伝えられるところにある。
 また、構成メンバーにデザイナーを加えることにより、伝統的な技術(技)に裏付けされた彼らの作品が、アートディレクションによって作家自身が気づかなかった新たな持ち味が引き出され、さらなる美しさや魅力を語りはじめるという、相乗的な作用を見せるところにある。
 社会情勢の厳しい昨今、若手作家の発表の場も限られてきている。その厳しい状況の中においても、確実な歩みを見せる彼らの活動には一層の期待が寄せられている。彼らの活動が今後も継続して行われることは、作家自身の成長とともに、工芸の素晴らしさが広く周知されるという期待が大きく膨らむことに繋がるのである。





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