染色作家の 桂川 美帆 です。
工芸の仕事は、技術的な面が注目されがちですが
私は今回のブログで、そうした事とは少し離れた観点で
自分の作品について紹介してゆきたいと思います。
今日紹介するのは、
去年の「想いを繋ぐ」の展覧会で、展示した作品です。
恋と雷
2010年
綿にろうけつ染め
W58cm×H182cm×5
日々見慣れていて同じように見える景色も、少しずつ違っていて、それは何か感情の起伏や些細なきっかけによって物の捉え方が変化してゆくからだと私は思っています。
〜眺める景色は 毎日の感情とともに 美しく変化する〜
その一つの想いが、上の作品のアイデアの起源です。
うつろう心も、感情も、穏やかなことばかりではないのかもしれないけれど、そうした蓄積がきっと思いがけず「今」目にしている景色を、豊かにして見せるのだと思うのです。
「今」目にしている景色は、どのような心をうつしているのでしょうか?
「景色」は「気色」と通じています。
時々、自分に問いかけをして、景色の中にある「気色」を見つめてほしい、と私は考えています。
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