京都はわたしにとって、特別な想いのある懐かしい場所です。
わたしの父である北原久は、1986年から1987年にかけて行われた京都金閣寺の昭和大修復の際に漆工部主任を務めさせていただいており、その間の2年間を京都で過ごしました。
その頃長野県の小諸で木工の修行中だったわたしは父の仕事を一目見たいと思い、午後7時頃にその日の仕事を終えると原動機付バイクで小諸を出発したのでした。
夜通し走って朝6時頃に京都に着いて金閣寺を見た時のすがすがしい気持ちは今でも色あせることなく、昨日のことのように思い出されます。
その後わたしも京都に長期滞在しながら、父とともに金閣寺の修理にたずさわるようになりました。
日々の仕事。木曽の人間には堪える京都の夏の暑さ。休日の日課だったバイクでの京都散策。
今となってはそのすべてが、かけがえのない大切な思い出です。
今回は父との二人展のために京都に向かいます。
今回の作品展では茶道具や日々の暮らしの器に花器、そして整理小箪笥、丸膳といった小家具や厨子など、さまざまな作品を展示いたします。
6月20日(木)〜6月22日(土)は北原進が、そして6月23日(日)〜6月25日(火)は北原久が在廊いたしております。
ぜひ御高覧いただければ幸いです。
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