2014年5月11日日曜日

いろに想う 織 小島秀子


私が織り物を制作する中で一番こだわりを持っているのは「いろ」です。

第2回展の時にも書きましたが、透明な色の重なりが好きです。
織物の色の見え方は並置混色で、経糸と緯糸が交差して出来る小さな点で構成されています。この色の混ざり方が「透明な色の重なり」になります。
この並置混色ではただ単に絵の具を塗るのとは違った、色が見えて来ます。

また、同じ色でも素材によって色の見え方が違ってきます。
織り物はその素材から自分で作ったり選んだり出来ます。
使い道から素材を選ぶ事もありますが、色の見え方から素材を選ぶ事もあります。
また素材自体の色を使う事もあります。

織物の色の表現は染料です。
染料で煮染めする事によって素材の中から染まって行きます。
そのため織物の色には深みがあるように思います。
また染料によっても発色が違うのでその時のイメージにあった染料を選びます。
透明感のある染料、金属を含んだ重みのある染料、色の深みがある天然染料など。

素材や染料の違う沢山の色の見本を作っています。
この見本を見ていると、作品のイメージがわいてきます。







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