2014年8月2日土曜日

いろと制作スタイルについて


陶器の前沢幸恵です。

3回から初参加で、まだ実際に作品もご紹介出来ていないので、大きな部分、私の制作スタイルといろについて書かせて頂きたいと思います。


自己紹介と色についてで書かせて頂きましたが、私の作品は、大きく分けて2パターンあります。化粧土を使った粉引系と、金属を使って模様を透かすもの。よく、見た目が全然違いますねと言われます。模様が盛り上がっているところは共通しているのですが、見た目の印象は大分違うかもしれません。


私が思っている工芸の一番好きなところは、素材の魅力です。

私は粉引も、透けているものも、共に自分の中では土からの魅力を感じました。私は、粉引の作品は主に手捻りやタタラ成形によって作ります。透けているものは主にろくろ成形です。それはいろから、すなわち表情から選択しています。粉引の作品は白化粧が窯の中で赤土と混ざり合う大きなパワーを感じています。金属が透けて出ているものは、むしろ逆で土の繊細さを感じます。粉引は手捻りによる大胆な、透けているものは主にろくろによる均一で繊細なイメージ。


素焼きの状態。まだ内側に描いた模様は浮き出ていません。
本焼き後。内側の模様が薄い生地を通して浮かび上がってきます。



焼成で得られた素材の魅力を、自分の形や今現在の私の意志や観念を掛け合わせて、最大限出そうと考えた結果が、現在の制作方法になりました。

しかし、工芸の、作り出されるいろや形は技術とは切っても切れない関係です。まだ私の今の技術では見られていないものがたくさんあると思います。

また、今の私が考えるいろから導き出されたものなので、これからまだまだ色々な経験を経て変わる事だとは思います。

日々技術を磨きつつ、一歩一歩土の持つ違ういろをあれこれ探して―

作陶していきたいと思っています。

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