2014年11月23日日曜日

織りのいろ

染織の小島秀子です。

さていよいよ展示が迫ってきました。
今日は出品作の事について書きたいと思います。

織物の色の表現は染料になります。
染料も色々種類がありますが、私は最近はダイヤモンドファスト染料という染料を中心に使っています。
この染料を使うようになってから作品の作り方が飛躍的に変りました。この染料は印刷と同じで赤系、青系、黄色系が各2色で6色しかありません。その6色の混色で色を作って行きますが、染色速度(染めあし)が合うため、6色同士の混色なら染めムラができないのです。従来の染料ですと、目で見ながら染めていますと、後から黄色が吸収されて思いのほか黄色っぽくなりすぎた、ということが起きました。ですので、信用出来るのはデーターでした。ところがダイヤモンドファスト染料は絵を描くように、色を作りながら糸を染めて行く事が出来るのです。今までの、「データーで染める」から「描く」に変り、より自由な作品作りが出来るようになりました。

さて、今回は帯8点を展示致しますが、同じデザインの帯をモノトーンの作品と、私の好きな青緑系の作品の2点を並べて展示いたします。
デザインは全部で4種類。

また、作品とは別に企画展示のカラーテーブルには、小作品を小袱紗にして展示いたします。
カラーテーブルは赤、青、緑、黄色、茶色 の5色です。
そこには天然の染料で染めて織った布も数点並びます。

このテーブルを作ってみて自分でも意外な事に気がつきました。
実は緑のテーブルに私の作品がないのです。
好きなで、よく使っているつもりでしたので不思議に思いました。
私の使う緑はやはり青系に寄っている事、緑として使うときはさし色として使っているので、全体として緑として認識する作品は意外に少ないという事でした。

さあ、どんな展示になるか、自分でもとても楽しみです。

是非多くの方にもご高覧頂けたらと思います。




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